長田克彦氏 遺作展 [のだめカンタービレ]
先日、オーケストラの情報を教えてくださったサイト「のだめカンタービレからのクラシック入門」(http://classic.heartlogic.jp)で、パリ編に登場するキャラクターの一人、ムッシュー長田(オサダ)のモデルとなった実在の画家 長田克彦さんの遺作展についての記事がありました。「のだめカンタービレ」原作者の二ノ宮先生のサイトで、ご紹介されていて取り上げられた記事でしたが、まさか他界されていたとは・・・そして息子の遺作展を企画・実現をご尽力されていたお父様が数日前に亡くなったとの、コメントを読んだ時はショックで、本当に言葉もありませんでした。
今日の午後、お休みをいただき長田さんの絵を見に行ってきました。~*~*~*~*~*~*~
長田克彦 遺作展
開催日時 2008年02/26(火)~03/02(日) 12:00~19:00
開催場所 GALLERY 海里
〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目11-10 第一銀緑ビル2階(松坂屋裏・銀座6丁目郵便局並び)
ちょっと分かりづらい場所にあるのですが、古いビル(ビルの外側全体にネットが張ってあり、1階が古美術のお店)の外に、小さな看板立っていてこのビルがそうなのだとわかりました。中は昭和というかレトロな雰囲気で、エレベーターの扉は普通のエレベーターなんだけど、扉をふすまみたいに手で引くんですよ!こんなレトロなエレベーター、銀座でもここだけ!とのことです。ちょっとパリみたいでしょ?(笑)この付近は再開発地域なので、あと何年このビルが残っているか・・・・
2階へ上がると突き当たりにお部屋が2つあり、両方のスペースに長田さんの作品が飾られています。私はまず通りに面した部屋から入ります。ギャラリーなんて、生まれて初めてのことでドキドキでしたが、スタッフの方も優しそうな方ばかりで、全然敷居が高くなくて、気軽に入れる感じがしました。後から緑茶までいただいてしまって・・・恐縮です。平日の午後ということもあり、ゆっくりと時間を掛けてみることができました。
通りに面した部屋には、長田さんが描いた絵はもちろんのこと、デッサンや以前の個展の時のお写真でしょうか?今回は展示されていない絵の写真などが机の上に、デッサンが椅子、床などに置かれていて、ここにもパリらしいセンスを感じさせます。私は実はデッサンが好きで、と言うもの絵の具を使うのがものすごい下手なんです(苦笑)それから4Bの鉛筆と画用紙が大好きで。でも義務教育以来描いていませんから、ただ好きなだけなんですけどね(笑)
鉛筆の濃淡だけで描かれたパリの街並み、ところどころ静物画や彫刻などを描かれたものもありました。音楽関係ではフルートの絵がありましたね。便箋と雑誌の切り抜きでしょうか、コラボレートされていて、フルート、グラス、可憐な花、と何か清廉なイメージです。そしてその部屋の中で私の目を引いたのが、「パリ東駅」の絵。迫力のある絵で、なんだか原作での、のだめ達の音楽を絵にした時の感じに似てるかも?(笑)
もう1つのお部屋(こちらに、長田さんの経歴やお写真、芳名帳などが置かれています)の入り口のすぐ左手に飾られてある絵に、目を惹かれました。「パリの風景」という題名がつけられていますが、全体的に白い壁の絵です。原作ではムッシュー長田の描く絵は”壁の絵”と言われていますが、どちらかと言うと”街並みの絵”ですね。まだ未完成の絵とのことでしたが、このままでも十分私は好きです。
次に目に留まったのは部屋の真ん中付近に掛けられている一番小さな絵。「モン サン ミッシェル」という題名ですが、海辺の家が並んでいる絵です。でもその色使いがとっても純粋で、素朴で、ちょっと雲がかった空と、その空を映した海、手前の草むら、海辺に並ぶ家の屋根は長田さんが好きだったという青。でも1つだけ茶色の屋根の家があって、ポイントになっています。
このお部屋の一番奥にあるのが、「のだめカンタービレ」の原作者、二ノ宮先生からお借りした絵。展示されている中で一番大きな絵です。「2006年 5月」とサインが入っており、完成された絵としては長田さんの最後の作品ということです。歩道橋から見た、線路と街並みを描いているのですが、サンラザール駅方面へ向かう列車、霧がかったたくさんの線路、線路から地上までは相当の高さがあるのですが、私のお気に入りはその線路と地上の間の壁の色が素晴らしかったです。錆びた、汚れた感じというより、生活に密着したある種の垢というか、年輪を感じさせます。
そしてもう1つお気に入りの絵を。「パリ郊外」という題名の、高さのない店や通りを描いた絵なのですが、「CHANGE(両替)」という店の看板が物凄くインパクトがあり、夕景を思わせる空、たぶんまだ描きかけの絵なのかもしれませんが、このままでもとっても味があります。
今回は完成、未完成作品あわせて全部で45の作品が展示されているようです。ちょうど長田さんの奥様がいらっしゃったので、お忙しいとは思いましたが、こんな機会滅多にないので、いろいろとお話をさせていただきました。(本当にありがとうございました!)
この個展を開くためにご苦労されたこと(特にこのギャラリーは長田さんご自身が気に入られて「是非、ここで個展を」と望まれていた場所であったこと、また今回いらっしゃったスタッフの皆様は、みなご親族や友人の方達が手伝ってくださっているとのこと)や、長田さんがどれだけパリを愛していたか、絵を描かれている時のことや、好きな青色(パリのアパルトマンの屋根の色)の話、マンガの中のムッシュー長田さんと似ている部分、原作の裏表紙に描かれたエピソードなんかの本当に貴重なお話も聴くことができました。
お話をしているうちにどんどん時間が過ぎていって、本当に私は楽しかったんですが、奥様を独り占めしているみたいで恐縮でした。コーヒーやお茶菓子(特にパリから買った来られたチョコレートが美味しかったです!)までいただいて、貴重なお時間をいただきありがとうございました。本当に、皆様大変な時期に、優しく、明るい笑顔で対応してくださって、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
「のだめカンタービレ」の年始SPを見なければ、長田さんを知ることも、この絵を見ることも、奥様とお話することもなかったことを考えると、本当に不思議なご縁、貴重な経験でした。私の亡くなった母も大好きだったパリ。亡くなる前年に連れて行くことができて、本当に良かった。でも、私も好きなパリだけれど、母のことを思い出してしまいそうで、行く勇気が出ませんでした。でも、長田さんの絵を見て、「やっぱり、パリっていいな~」と実感しました。どうかたくさんの方々が長田さんの絵を見ていただけることを願わずにはいられません。長田さんの、そしてお父様の願いでもあった今回の個展。
遺作展は今週の日曜日まで続きます。銀座に来られた際は是非、立ち寄ってご覧になってみてください。幼い頃から絵が大好きだった長田さんが憧れたパリ、そして強い意志でパリ行きを渇望し夢を叶えた場所、そこで描いた長田さんの世界を見ていただきたいです。私も週末、もう一度訪れてみたいと思っています。
今日の午後、お休みをいただき長田さんの絵を見に行ってきました。~*~*~*~*~*~*~
長田克彦 遺作展
開催日時 2008年02/26(火)~03/02(日) 12:00~19:00
開催場所 GALLERY 海里
〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目11-10 第一銀緑ビル2階(松坂屋裏・銀座6丁目郵便局並び)
ちょっと分かりづらい場所にあるのですが、古いビル(ビルの外側全体にネットが張ってあり、1階が古美術のお店)の外に、小さな看板立っていてこのビルがそうなのだとわかりました。中は昭和というかレトロな雰囲気で、エレベーターの扉は普通のエレベーターなんだけど、扉をふすまみたいに手で引くんですよ!こんなレトロなエレベーター、銀座でもここだけ!とのことです。ちょっとパリみたいでしょ?(笑)この付近は再開発地域なので、あと何年このビルが残っているか・・・・
2階へ上がると突き当たりにお部屋が2つあり、両方のスペースに長田さんの作品が飾られています。私はまず通りに面した部屋から入ります。ギャラリーなんて、生まれて初めてのことでドキドキでしたが、スタッフの方も優しそうな方ばかりで、全然敷居が高くなくて、気軽に入れる感じがしました。後から緑茶までいただいてしまって・・・恐縮です。平日の午後ということもあり、ゆっくりと時間を掛けてみることができました。
通りに面した部屋には、長田さんが描いた絵はもちろんのこと、デッサンや以前の個展の時のお写真でしょうか?今回は展示されていない絵の写真などが机の上に、デッサンが椅子、床などに置かれていて、ここにもパリらしいセンスを感じさせます。私は実はデッサンが好きで、と言うもの絵の具を使うのがものすごい下手なんです(苦笑)それから4Bの鉛筆と画用紙が大好きで。でも義務教育以来描いていませんから、ただ好きなだけなんですけどね(笑)
鉛筆の濃淡だけで描かれたパリの街並み、ところどころ静物画や彫刻などを描かれたものもありました。音楽関係ではフルートの絵がありましたね。便箋と雑誌の切り抜きでしょうか、コラボレートされていて、フルート、グラス、可憐な花、と何か清廉なイメージです。そしてその部屋の中で私の目を引いたのが、「パリ東駅」の絵。迫力のある絵で、なんだか原作での、のだめ達の音楽を絵にした時の感じに似てるかも?(笑)
もう1つのお部屋(こちらに、長田さんの経歴やお写真、芳名帳などが置かれています)の入り口のすぐ左手に飾られてある絵に、目を惹かれました。「パリの風景」という題名がつけられていますが、全体的に白い壁の絵です。原作ではムッシュー長田の描く絵は”壁の絵”と言われていますが、どちらかと言うと”街並みの絵”ですね。まだ未完成の絵とのことでしたが、このままでも十分私は好きです。
次に目に留まったのは部屋の真ん中付近に掛けられている一番小さな絵。「モン サン ミッシェル」という題名ですが、海辺の家が並んでいる絵です。でもその色使いがとっても純粋で、素朴で、ちょっと雲がかった空と、その空を映した海、手前の草むら、海辺に並ぶ家の屋根は長田さんが好きだったという青。でも1つだけ茶色の屋根の家があって、ポイントになっています。
このお部屋の一番奥にあるのが、「のだめカンタービレ」の原作者、二ノ宮先生からお借りした絵。展示されている中で一番大きな絵です。「2006年 5月」とサインが入っており、完成された絵としては長田さんの最後の作品ということです。歩道橋から見た、線路と街並みを描いているのですが、サンラザール駅方面へ向かう列車、霧がかったたくさんの線路、線路から地上までは相当の高さがあるのですが、私のお気に入りはその線路と地上の間の壁の色が素晴らしかったです。錆びた、汚れた感じというより、生活に密着したある種の垢というか、年輪を感じさせます。
そしてもう1つお気に入りの絵を。「パリ郊外」という題名の、高さのない店や通りを描いた絵なのですが、「CHANGE(両替)」という店の看板が物凄くインパクトがあり、夕景を思わせる空、たぶんまだ描きかけの絵なのかもしれませんが、このままでもとっても味があります。
今回は完成、未完成作品あわせて全部で45の作品が展示されているようです。ちょうど長田さんの奥様がいらっしゃったので、お忙しいとは思いましたが、こんな機会滅多にないので、いろいろとお話をさせていただきました。(本当にありがとうございました!)
この個展を開くためにご苦労されたこと(特にこのギャラリーは長田さんご自身が気に入られて「是非、ここで個展を」と望まれていた場所であったこと、また今回いらっしゃったスタッフの皆様は、みなご親族や友人の方達が手伝ってくださっているとのこと)や、長田さんがどれだけパリを愛していたか、絵を描かれている時のことや、好きな青色(パリのアパルトマンの屋根の色)の話、マンガの中のムッシュー長田さんと似ている部分、原作の裏表紙に描かれたエピソードなんかの本当に貴重なお話も聴くことができました。
お話をしているうちにどんどん時間が過ぎていって、本当に私は楽しかったんですが、奥様を独り占めしているみたいで恐縮でした。コーヒーやお茶菓子(特にパリから買った来られたチョコレートが美味しかったです!)までいただいて、貴重なお時間をいただきありがとうございました。本当に、皆様大変な時期に、優しく、明るい笑顔で対応してくださって、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
「のだめカンタービレ」の年始SPを見なければ、長田さんを知ることも、この絵を見ることも、奥様とお話することもなかったことを考えると、本当に不思議なご縁、貴重な経験でした。私の亡くなった母も大好きだったパリ。亡くなる前年に連れて行くことができて、本当に良かった。でも、私も好きなパリだけれど、母のことを思い出してしまいそうで、行く勇気が出ませんでした。でも、長田さんの絵を見て、「やっぱり、パリっていいな~」と実感しました。どうかたくさんの方々が長田さんの絵を見ていただけることを願わずにはいられません。長田さんの、そしてお父様の願いでもあった今回の個展。
遺作展は今週の日曜日まで続きます。銀座に来られた際は是非、立ち寄ってご覧になってみてください。幼い頃から絵が大好きだった長田さんが憧れたパリ、そして強い意志でパリ行きを渇望し夢を叶えた場所、そこで描いた長田さんの世界を見ていただきたいです。私も週末、もう一度訪れてみたいと思っています。






詳細なレポート、とても濃い内容で楽しませていただきました(^^)
私も今日行ったのですが、少しだけお話しさせていただいたのですが、すぐ帰ってしまったのが悔やまれます。あのビルを長田さん自身が気に入られていたという話はとても納得感があって、なるほど! と膝を打ちました。
by 小林 (2008-02-28 01:17)
小林様、こんにちは。コメントありがとうございます。
小林様のサイトのおかげで、個展の情報を知り、絵を見たり、奥様とお話したり、パリに浸ることができました。本当にありがとうございます。
今思い出しましたが、奥様のお好きな絵の一つに、お写真があった部屋の真ん中付近に飾られていた「SAVOY HOTEL」という看板の建物を描いた絵がありました。題名は「リヨン駅」だったような気がするのですが、あの付近は再開発ですでにこの風景は存在しません。でも、長田さんの絵によって、目にすることができました。
たくさんのパリの街並みが描かれていましたが、場所を特定することはできず、長田さんが歩かれた道の中で、目に留められた風景を描いているとのことです。まだパリのご自宅にもたくさんの絵が残されていらっしゃるとのことなので、またこんな風に個展で、目にできればと願います。
by ピョル (2008-02-28 13:56)
レポートありがとうございます。
長田さんが亡くなれていたのは知りませんでした。
ショックです。
のだめから教えて貰った世界。
改めて、「ゆかり」の不思議を感じます。
by noel (2008-03-01 14:22)
noel様、こんにちは。nice!とコメントありがとうございました。
私も初めて聴いた時はショックでした・・・。でも実際に絵を拝見して、長田さんが実際ご覧になった景色を見ていると、まるでスケッチしている長田さんの背中を見ているような錯覚を覚えました。
お書きになった絵の中で、そして「のだめ」の原作の中で、長田さんはずっと存在しています。ほんの2ヶ月前に「のだめカンタービレ」を知ったばかりで、このタイミングでしかも会社の近くで個展が開かれるなんて、長田さんはキャラブックのとおり、本当に現地でガイド業もされていらっしゃったので、不思議なご縁を感じます。
by ピョル (2008-03-01 14:32)